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亜鉛メッキには、実は2種類あります。
それは「電気亜鉛メッキ」と「溶融亜鉛メッキ」の2種類ですが、これらの違いが良く分からないという方も多いでしょう。
そこで今回は、亜鉛メッキの特徴や錆びにくい理由、種類ごとの特徴をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

□特徴を解説!

亜鉛メッキは、素材の亜鉛を電気や浸漬によって析出し、その特性を金属に付与するメッキ方法です。
実際には、亜鉛メッキ加工処理として利用されます。
製品や部品の表面に亜鉛メッキを施し、亜鉛が持つ機能や特性を付与します。

この加工により亜鉛皮膜ができるのですが、その防錆効果は高いです。
主に鉄製品に対して用いられます。
鉄は錆びると外観が損なわれるだけでなく、強度と耐久力も落ちてしまいます。
錆びは鉄の天敵であり、その対処方法の1つとして亜鉛メッキは用いられます。

また、亜鉛メッキには鉄を傷から守る効果もあります。
鉄が傷ついた場面を想定してみましょう。
本来であれば露出した部分から鉄は錆びていきます。
しかしメッキをしていれば、ここで亜鉛が溶け出し、鉄を錆から守ります。

以上により、亜鉛は鉄を錆から守ります。
錆を守るという目的において、亜鉛は有効であると言えます。
この加工処理は、実際には、自動車の部品や屋根の素材を錆から守るために使用されてきました。

また、防錆効果をさらに高めるため、亜鉛メッキはさらに「化成処理」という後処理を施されます。
化成処理は外観も変化させるため、装飾目的でも用いられます。

まとめるとこのようになります。
・鋼材を錆びにくくする
・化成処理は防錆効果を高めるだけでなく、装飾効果も有する

□錆びにくくする理由とは?

亜鉛メッキは鉄に防錆効果を付与すると紹介してきました。
これは、亜鉛メッキ上に不動態膜が生成され、犠牲防食という反応が起こることによります。
この反応は、以下の3ステップで発生します。

まず、亜鉛メッキ上に不動態膜が生成されます。
次に、不動態膜と亜鉛メッキ上に傷が付きます。
最後に、可溶性六価クロムが亜鉛と水で不動態膜を作り、傷を塞ぎます。
以上が亜鉛メッキの犠牲防食です。

□種類ごとに性質をご紹介!

亜鉛メッキは、大きく分けて「電気亜鉛メッキ」と「溶融亜鉛メッキ」の2つに分けられます。
ここでは、順にその性質や用途を解説します。

*電気亜鉛メッキ

これは、亜鉛メッキに鉄素地を浸した後に電気を通し、亜鉛メッキを施す方法です。
亜鉛メッキの液中で陽極にある亜鉛が電気の作用で溶解し、陰極である鉄に亜鉛皮膜が析出します。

しかし、電気亜鉛メッキだけでは、亜鉛メッキ被膜自体が酸化してしまい、腐食することに繋がってしまいます。
これに対処するために、亜鉛メッキ被膜の上から施されるのが「クロメート処理」です。

クロメート処理とは、化成処理の一種で、クロメート皮膜を施す処理です。
この処理には、光沢、有色、黒色、三価などがあり、種類によって外観と特性が異なります。
また、この処理を施すと、導電性も高まる傾向にあります。

この方法の亜鉛メッキは、もう一方の「溶融亜鉛メッキ」に比べ膜厚が薄いです。
その特性から、自動車部品やコンピュータ品といった精密機器に採用されることが多いです。

*溶融亜鉛メッキ

これは、高温で溶かした亜鉛に鋼材を浸漬させ、冷却することでメッキを施す方法です。
別名「ドブ漬けメッキ」とも呼ばれます。

このメッキ方法の最大の特長は、メッキのはがれにくさです。
亜鉛と鉄素地から形成される合金層が亜鉛と鉄素地と強く結合することにより、この特徴が生まれます。
これは、塗装や電気メッキには無い特徴です。
そして、メッキのはがれにくさは、耐久性に直結します。

溶融亜鉛メッキは高耐久というその特性上、建築物やガードレールに利用されます。
このように、大きな製品の処理に適すると言えます。
また、電気亜鉛メッキのような化成処理も必要としません。

一方で、高温のメッキ液に浸漬させるため、鋼材が反りやすくなります。
また、膜厚が電気メッキよりも厚くなるため、精密部品の処理には適しません。

性質によって以上をまとめると、以下のようになります。
・電気亜鉛メッキは薄くクロメート処理が必要
・溶融亜鉛メッキは厚く鋼材が反りやすい

また、用途によって以上をまとめると、以下のようになります。
・電気亜鉛メッキは精密機器に採用されることが多い
・溶融亜鉛メッキは大きな鋼材に使用されることが多い

ここで紹介した2つの方法は、その手法も特性も異なります。
それぞれの違いをしっかり把握しておくことで、有効に活用できるでしょう。

□まとめ

今回の記事では、亜鉛メッキの特徴や種類をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
いずれのメッキ方法にも鋼材を錆びにくくするという特徴がありますが、一方で細かな違いもあります。
それらの違いを把握しておくことで有効に活用できるでしょう。
部品の加工をご検討の際は、ぜひ当社にご相談ください。

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