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私たちが日々の生活の中で使用している携帯電話やスマートフォンには、金属の精密形状加工が必須です。
金属の精密形状加工には、さまざまな種類があります。
ここでは、金属加工の中でも精密な仕上げを目的とした放電加工について紹介していきます。

□放電加工とは

ここでは放電加工とは何かについて紹介していきます。
放電加工について知らないという方は、原理についても紹介しますので、是非参考にしてくださいね。

放電加工とは、放電現象によって発生させた火花の熱によって金属を加工する方法です。
さまざまな加工方法があるにも関わらず、放電加工が選ばれているのには理由があります。
その理由とは、一般的に金属加工においては硬い素材というのは加工が難しい上にコストがかかります。
しかし、放電加工であれば。硬い金属であっても穴を開けたり、切り出したり、溝を掘ったりを容易にできるのです。

次は、具体的な原理を一緒に確認していきましょう。
放電という言葉を聞くと、静電気を思い浮かべるのではないでしょうか。
静電気は体に溜まっていた電荷が放電することで発生します。

これに対して放電加工では、液体の中で放電をさせます。
主軸側に電極を保持させます。
そして、テーブル側に対象物を設置します。
対象物が絶縁性のある液体の中に浸かるようにして、その状態で電極を近づけて放電させます。

この現象は放電が発生する距離感であれば、複数回連続して放電現象が発生します。
そして連続させることで、加工されていくという原理です。

□放電加工の種類について紹介

放電加工についての基礎知識や原理についてご理解いただけたかと思います。
ここからは放電加工の種類について紹介します。
放電加工は、主にワイヤー放電加工と形彫放電加工の2種類に分けられます。
それぞれについて詳しくみていきましょう。

1 ワイヤー放電加工について
こちらは名前の通り、ワイヤー状の細長い電極を使用します。
具体的な大きさとしては、直径0.2ミリメートル程度です。
このワイヤー電極を対象物に近づけることで放電します。
そして、糸のこぎりのように対象物を溶かしながら加工をしていくという原理です。

ワイヤー放電は、電極を加工しなくてもよかったり、切削加工ではできないような複雑な形状に加工したりすることができます。
しかし、加工の精度に関しては、注意が必要です。
ワイヤーの直径が細ければ細いほど、さまざまな細かい加工が可能です。
しかし、電流値が小さくなってしまうために、加工の速度は低下するでしょう。
反対に直径が太ければ、速く加工ができますが、精度は少し減少してしまいます。

また、ワイヤーは細いので放電によって消耗しやすいです。
月に400〜500時間ほど稼働するのであれば、60〜80キロ程度のワイヤー電極を用意する必要があるでしょう。

2 形彫放電加工について
こちらは希望の形に加工した電極を使用する方法です。
電極そのものが「型」として働きます。
型となっている電極を対象物へと近づけると、型通りに加工ができるということです。

ワイヤー放電はワイヤーを使用するという特性上、底のある加工ができません。
しかし、形彫放電加工であれば、底のある加工が可能になります。
また、深い溝やコーナといった複雑な形状も可能です。

型を作成できるというのは非常に便利ですよね。
しかし、目的の形状を作るためには、その都度型を作る必要があります。
型の作成には、コストや時間がかかるでしょう。

□放電加工のメリットとは

最後に放電加工のメリットについて紹介しておきます。

・難削材が加工可能
先ほどからも紹介しているように、放電加工は硬い金属でも加工ができます。
素材の硬度による制限を受けないというのは、金属加工の世界において非常に大きなメリットではないでしょうか。
切削加工であれば精度の高い工具のために高い費用を払う必要がありますが、放電加工はその心配がありません。

・大きさや厚みの制限がない
機械が固定可能なものに限るという制限は存在しますが、ワークの大きさや厚み、掘る深さなどに関しては関係なく加工ができます。

・複雑な形状を高精度で加工可能
放電加工というのは、レーザーカット加工よりも高精度で研削盤と比較しても同等レベルの精度を出せるでしょう。
放電エネルギーを小さくすれば、より微細かつ複雑な形状の加工もできます。
マイクロメートル単位での加工も可能です。

・バリや熱変形の心配がない
放電加工を除く多くの加工現場においては、工具が直接対象物に接触しますよね。
そのため、切断面のバリが発生するかと思います。
放電加工は非接触加工なのでバリの発生を心配する必要はありません。
また、熱変形に関してもワークが常に冷却されていることから、影響を最小限に抑えられます。

□まとめ

今回は、金属加工の中でも精密な仕上げを目的とした放電加工について紹介しました。
放電加工の原理や種類、メリットについてご理解いただけたでしょうか。
部品加工についてご相談があるという方は、お気軽に当社までご連絡ください。

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